シュールストレミング(世界一臭い缶詰)に挑戦

シュールストレミング たべもの

「シュールストレミング」という缶詰をご存じでしょうか。
主にスウェーデンで食べられている「塩漬けのニシンの缶詰」なのですが…
なんと「世界一臭い食べ物」と言われているそうです。
そのシュールストレミングにチャレンジした時のお話です。

シュールストレミング

シュールストレミングとは

世界一臭い食べ物といわれる「シュールストレミング」。
スウェーデン語で「スール (sur)=酸っぱい」、「ストレンミング (strömming)=バルト海産のニシン」という意味のようです。

シュールストレミングの歴史

中世ヨーロッパでは食肉の代わりに塩漬けのタラやニシンが流通しており、保存には塩が必要だったそうです。
北欧にあるスウェーデンではニシンが豊富に獲れるものの、日射も薪も少なく、おまけに塩も貴重品だった。
したがって樽で薄い塩水につけて保存する方法が用いられていたが、この方法は腐敗は防げても発酵は止められなかったそうです。
そんな中でも塩を節約してニシンを保存することが14世紀頃に広まり、17世紀には王軍の主要な糧食となっていたそうな。

シュールストレミングの時期

バルト海で4~5月にかけて獲れた産卵期直前のニシンを材料として、頭とワタを除いて薄い塩水に漬け、12~18℃で10~12週間発酵させる。
商品によって、切り身のものや頭や腸も使っているもの、カズノコが一緒に入っているものがあるが、カズノコは食べるべきではないとされているそうです。

食べ頃(発売の解禁日)は、8月第3木曜日とされているそうですが、日本の夏の気温下では注意が必要とのことです。

缶詰について

19世紀に缶詰が実用化されて以降、缶の中で発酵を継続させる形状に。
7月に製造され、8月後半が食べ頃だとか。

通常、缶詰は保存食として製造されるため内容物は減菌されるそうなのですが、シュールストレミングの場合は、漬物のように発酵状態を保ったまま缶詰にされ、缶の中でどんどん発酵が進行するらしいです。

また密封状態で発酵させるため、発生した二酸化炭素などのガス圧により缶が丸く膨らむ、つまるところ開けるときに爆発する可能性が…

殺菌を行わないことから日本では缶詰の定義から外れ、JAS法などに基づき「缶詰」と表記できないようです(!?)

参考:wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0

食べてみた感想

ある日の昼下がり、友人から「シュールストレミング」を入手したから集合と連絡が。
その時のは私は「シュールストレミングって何?」状態。
とりあえず説明を聞いてみると、世界にはそんな食べ物はあるのか!と興味津々で二つ返事で承諾。
誰かの部屋、もしくは密室は全体にやめようということになり人が少ない公園に集合することになりました。

1番怯えていた缶詰を開ける作業

シュールストレミングは缶の中で更に発酵を続けるため、開ける時に注意しなければ噴射して大変なことになるとの情報を友人が教えてくれました。
それぞれ電車で帰らなければならないため、エプロンもしくは着替えを持っていくべきか!?などと相談した結果、大きいビニール袋に入れてビニール手袋をして開けるということに。
色々考えてくれてありがたや…

シュールストレミング

最初ビニール袋の中で作業していたのですが、缶が硬くてなかなか開けられない…!
結局、最初の一刺しだけして、あとはビニール袋から出して開けました。

外ということもあり、この時は「え?においする?」「ちょっと臭いかも?」くらいのにおい。

シュールストレミング

中身は結構衝撃的な見た目!!!!!
そして開けた瞬間強烈なにおいが!!!!

私の感想は、ゴミステーション。
都会だとアパートやマンションが多いので、敷地内や近辺にゴミ置き場があり、ゴミステーションを見かけたことがないのですが…
自分の地元(岩手)では地域ごとにゴミステーションがあり、決められた日に当番の家が鍵を開けてそれぞれゴミを持って行くスタイルなのですが、そこが水もないので生ごみの液体とかいろんなものがこぼれて結構臭い。
子供のころはそこの前を通るのに息を止めていた記憶が一気によみがえりました。
(スウェーデンの人に失礼mm)

このにおいの物体を口に入れられるのか!?すごく不安!!
と思っていたら、友人が色々と調べた結果、食べやすいように準備してくれてました;;(神様)

・プリングルス(サワークリーム味)
・マッシュポテト
・玉ねぎ
シュールストレミング
おかげさまで無事食べられました。
嗚咽はしないけど、口に入れた瞬間、鼻の奥にゴミステーションが建設されるイメージ。
食べていると、どこからともなく大きい銀バエが数匹寄ってきて笑いましたw
果たしてスウェーデンの人はこの「シュールストレミング」をおいしいと思って日常食べているのか?疑問に思いました。
調べてみると、好き嫌いは別れるとのこと。
日本でもクサヤとか納豆とか、においが強いものは好き嫌いが分かれるのと同じですね。
一概にみんなが好きと思うのは違うな、と学びました。
ちなみにここから1週間くらい、ふとした瞬間に鼻の奥でゴミステーションの香りがする後遺症に…!w
友人にそのことを話したら、友人も同じ後遺症が出てるようでしたw
それほど強烈なにおいでした。
結論、食べられなくはないけど好んではちょっと遠慮したいかな…という感じでした。
おそらく好きな人は好きかも?と思います。